一家の料理を作り出す「キッチン」は、家のなかでも非常に重要なものです。この「キッチン」を選ぶときには見なければならない要素がたくさんあります。調理台の広さやコンロの数、カラー、それから収納スペースの位置と広さなどがその「見なければならない要素」の代表例です。
ただこれ以外にも、見なければならないものがあります。それが、「キッチン台の高さ」です。
ここではこの「キッチン台の高さ」に焦点をあてて、「どれくらいの高さを選べばいいのか」について解説していきます。
一般的なキッチンの構成要素と、一般的な高さ
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現在のシステムキッチンは、洗い物をするための「シンク」、作業をするための「調理台(特にワークトップと呼ばれることもある。ここでは『調理台』の表記に統一)」、そしてフライパンを使うための「コンロ」の3つに分けられています。単身者用のアパートなどの場合は調理台がなく、シンクとコンロのみで構成されていることもありますが、基本的にはこの3つの要素で成り立っていると考えてよいでしょう。一般的なショールームの台所も、この3つの要素で構成されていることが多いといえます。なおここではこれらすべてを合わせて「キッチン台」とします。
キッチン台の広さやカラー、収納スペースなどは選ぶシステムキッチンによって異なりますが、「高さ」はそれほど大きくは変わらず、基本的には「85センチ」の高さになっています。日本のキッチン台の場合は、特段指定をしない限りは、85センチで展開されることが多いといえるでしょう。
ただ、この「85センチ」がすべての人にとって最良かといわれればそうでもありません。
なぜなら「理想的なキッチン台の高さ」は、その人の身長によって変わってくるからです。
理想的なキッチン台の高さを求める計算式と、実際の決め方について
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理想的なキッチン台の高さは、使う人の身長によって異なります。
その求め方は、「身長(センチ)÷2+5(センチ)」が目安だとされています。たとえば身長が160センチの人の場合は160センチ÷2+5センチで85センチ、身長が180センチの人の場合は180センチ÷2+5センチで95センチが理想となるのです。
日本人の場合は女性の身長の平均が160センチ前後、男性の身長の平均が170センチ前後です。日本では女性の方が家事を担当する時間が長いと統計にも出ていますから、女性の平均身長に合わせた「85センチ」がキッチン台のもっとも一般的な高さとされているわけです。
日本工業規格(JIS)では、この「85センチ」を基準として、80センチ・85センチ・90センチ・95センチのサイズ展開を一般的なものとしています。日本でキッチン台を使う人の多くは、その身長が150センチ~180センチに収まりますから、基本的にはこの「標準的な高さ」から選ぶかたちで問題はないでしょう。
なお、「家事は分担しているので、キッチンには複数の人が立つ」という場合のキッチン台の高さの決め方ですが、これは「台所作業をもっとも長く受け持つことになる人の身長」に合わせるのが基本です。
たとえば、身長が160センチの人と170センチの人が同居して家事をしていく家庭で、身長160センチの人の方が長くキッチンに立つということであれば、選ぶべきキッチン台の高さは85センチになります。
ただ、「キッチン台が高い場合」はスリッパなどである程度フォローすることができます。しかし「キッチン台が低い場合」は対処のしようがなく、腰を曲げて作業する必要が出てきます。そのため、「キッチンで作業する時間は、どちらも同じくらい」などの場合は、身長が高い人に合わせた方が調整がききやすくなります。
ちなみに、キッチン台の高さは上記で述べたように「身長」で求めるのが一般的ですが、身長に合わせるとやや低く感じる場合もあります。そのようなケースでは、「肘の高さ」を元に計算するとよいでしょう。肘の高さよりも10センチ~15センチほど低い位置にキッチン台が来ると、もっとも調理作業がしやすいとされているからです。
現在は、「より自分好みに、より自分の理想に合わせたキッチンを」という考え方も広まってきているため、キッチン台の高さを細かく設定できる商品を打ち出している業者もよく見られます。なお、キッチンデポでは「オンラインショールーム」としてZOOMでキッチンを案内するサービスも展開していますが、「より細かくチェックしたい」「実際に高さを確認したい」という人は、ショールームに足を運んでいただくことをおすすめします。
キッチン台の高さは、実際にその場に立ってみて、調理をするときのポジションをとってみて初めて、「自分の理想のキッチン台の高さはこれくらいだ」と正確に把握できるものだからです。
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インテリア関係・建築関係・リフォームや内装関係の記事を1000件以上手掛けてきたプロライターです。自分自身も注文住宅を一から作り上げた経験を持ち、ホームバーなども制作しました。 「住みやすい家、使いやすい家」はもちろんのこと、「すてきな家、美しい家」を作るためのお手伝いをします。
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